忍び寄る「ワーキング・プア」の影

人生相談 人生の諸問題
【相談者】31歳女性(独り暮らし) 父61歳 母56歳 弟29歳

大学進学と同時に家を出て、独り暮らしを始めたが、
お金が底を突いてしまった。
今月の家賃光熱費を支払うと、それで一文無しになってしまう。
これまではお金が無くなる度に、親の援助を受けていたが、
何時までもそのようなことではいけないと思っている。
大学卒業後は、就職したものの、仕事が上手く出来ずに、
毎日怒られているうちに、もう嫌だという甘えが出てしまい、
結局1年半ほどで辞めてしまった。
以来、短期のアルバイトなどをしながら就職活動をしているが、
最長でも3年半、短いと数か月で辞めてしまう繰り返しだった。
前回親の援助を受けた際、親も相当怒ってしまって、
これからは借金と思って、返済しなさいと言い渡された。
これからどのように自立して行けば良いだろう?
ハロワを通じて、お掃除の仕事や、資格の要らない介護の仕事など、
未経験の分野も紹介してもらうようにしている。
どういう態度で仕事に向かい、どういう方向性で努力すれば良いか?
甘い自分を何とかしたい。

弁護士 塩谷崇之先生の言葉

先ほどから貴方の口調など、話を聞く限りでは、
他者とのコミュニケーションに、それほど大きな問題があるとは思えない。
仕事が長続きしない理由として、PCの入力ミスが多いと仰るが、
最初慣れないうちは、誰だってそんなもんです。
自分で工夫をし、改善する前に、他人から非難されて落ち込んでしまう。
また、作業に熱中して、世間話に加われないというのは、
これは欠点ではなく、むしろ長所と考えるべきではなかろうか?
親御さんも、甘えてばかりでは困るので、厳しい事を言われたようだが、
苦しい時に親に援助してもらうことは、何も悪い事では無い。
親が困った時には、今度はあなたが力になってあげれば良い。
奨学金以外には、カードローンなどの借金にも、安易に頼らず、
私から見ると、むしろ良くやっている方だと思う。
ただ今の現状として、光熱費すら払えなくなってしまったら困るので、
思い切って行政の福祉窓口へ相談してみてはどうか?
困っている人に手を差し伸べるための制度であるから、
変な負い目など感じる必要は無い。
収入がある時には、税金だってそのために納めて来たのだから、
もっと気持ちを楽にして、必死に仕事を捜すのではなく、
気持ちにもっとゆとりを持ちながら、
就職活動に取り組む方が、結果が良いのではないだろうか。

パーソナリティ 今井通子さんの言葉

あなたの性格からして、周りを気にし過ぎではないのか?
仕事を長続きさせる秘訣の第一は、気持ちを図太くすること。
それから、貴方からコミュニケーションをリードしなくて良いから、
周囲から認められるような、当たり前の努力をすること。
一所懸命なのは結構ですが、大事なことは仕事を好きになること。
何が自分に向いているのか、あれこれ悩んで気に病むよりも、
何でも良いから、今やってることを楽しめるように打ち込むこと。
そんな風にやってみて下さい。

「好きなこと」が見付かったら勝ち

筆者が思うに
相談者は所謂「ワーキング・プア」に陥りやすいタイプと見た。
真面目なのは良いことだが、生真面目は誉め言葉では無いと知るべきだ。
この場合、ハロワでの求職活動だけに偏るのは要注意である。
ハロワの求人は、とかく「オチがある」と悪評が絶えないからだ。
かく言う私もその経験があるが、本当に不誠実な経営者が多いのが実態。
自分を見失っている求職者ほど、こうした手合いにとっては好都合だ。
「面接の時とは全然話が違う」ことなどザラにあると覚悟が必要。
騙されたフリをして、ノウハウだけ戴いたら「ハイ、サヨナラ」。
という位に図太くなれと、今井先生は言って居られるのだ。
そのためには、目標が無いといけない。
目標とは、「好きな事をして生きる」ということに他ならない。
自分が好きなことで、或る程度の職業ノウハウさえあるなら、
独立自営は難なく射程に入って来るはずだ。
こうした、自分を活かすための戦略が無いまま、必死の努力を続けると、
かなり高い確率で「ワーキング・プア」に堕ちてしまう。
ボロ雑巾のようになってから、捨てられてしまう前に、
払った税金を取り返すつもりで、生活保護を受ける方がよほど賢い。




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