親の財産を好き勝手にする弟、という被害者意識

【相談者】65歳女性 夫70歳 子供3人独立済 父98歳 母87歳

両親は存命であるが、もう判断力が無く近くに住む弟が財産を管理している。
その弟が、両親の預金を大量に引き出していることが判ったので、
「何をしているのか」と問い詰めた結果、7通ある預金通帳のうち2通を私に預けた。
その後、私に預けた預金通帳について、紛失手続きをしていたことも分かった。
結局私は親の財産について、何ひとつ手出しが出来ないようにされてしまった。
弟とは昔は仲が良かったのだが、60歳になって退職してから人が変わってしまった。
いきなり私が親のお金を盗んでいると疑い出し、言葉遣いも一変した。
40年前からの預貯金の出し入れなどについても、しつこく調べ始めた。
子供の頃から弟は私を「お前」呼ばわりで、親もそれを黙認していた。
姉を姉とも思わない態度を、むしろ助長していた部分もあり、両親も問題だと思う。
問題のある家庭で育ち、問題のある性格になってしまったのかも知れないが、
もう弟とは会話が成立しない状況で、両親に会いにも行けない。
このまま弟も両親も居ないことにしてしまった方が良いのだろうか?

弁護士 坂井眞先生の言葉

坂井眞弁護士

御両親の財産を巡って、姉弟の確執が深まってしまったようです。
ここで大切なことは、「まだ相続は発生していない」という事実です。
まだ御両親が御存命であるにも関わらず、
その財産をあたかも相続財産であるかのように、お二人で好き勝手に御両親の預貯金を扱うのは、とんでもない心得違いというものです。
まして40年前は、御両親ともにまだ若かったのですから、
調べる方もナンセンスです。
お母さんが痴呆で、お父さんは体の自由が利かなくなっているなら、
成年後見人制度を利用するのが、最も良い解決法であると思われます。
お子さんである貴方たち姉弟が、互いに反目し合う関係であった場合、
後見人はどちらも不適格とみなされます。
裁判所が判断しますが、こういう時は弁護士など公正な第三者が後見人に選任されます。
勿論、体など身の回りのお世話は、子供であるあなた方の仕事ですが、
財産管理は公正な後見人が、財産目録を作成して管理します。
この際、直近の預貯金が不自然に引き出されていたりすれば、その点も調査します。
御両親に財産があるなら、一度検討してみては如何でしょうか。

パーソナリティ 加藤諦三先生の言葉

加藤諦三先生

弟さんのことを随分と気にしているようですが、
ちょっと気にし過ぎじゃありませんか?
何か言うとすぐに怒ったり、怒鳴ったりするのは、
あなたに怯えているからです。
弟さんは多分不安で仕方が無いのではありませんか?
だとすると、貴方が怯えた態度を取ることで益々高圧的な態度になります。
ここは、坂本弁護士の言うように、淡々と事務的に手続きを進めてはどうでしょう。
高圧的な態度の人は、実はとても弱い人です。
貴方がきちっとした、断固たる態度を行動で示せば、ガラリと変わるはずです。
弟さんとはもう関係なく、成年後見人の手続きを粛々と進めた方が良いと思います。

自分で自分の事を「凄い」と思っている人は、
心の中で物凄く怯えています。

相手の態度を、相手の落度とする前に

筆者が思うに
「昔は弟と仲が良かったが、退職して帰って来てから一変した」
「子供の頃から私を姉と呼ばなくて良いと、親が云っていたため『お前』呼ばわりだった」
何か矛盾したものを感じるのだが、どういう育ち方だったのか?
この番組の欠点は、どちらか一方の言い分しか聞けないことである。
出来ればこのケース、弟さんの話も聞いてみたいものである。
それに、御両親の話も聞いてみなければ、正確な事情は掴みきれない。
「姉を姉と呼ばなくて良い」などと、血を分けた兄弟に争いのタネを蒔く親が居るだろうか?
そうでは無くて、「姉を親同等に敬う必要は無い」という意味ではなかったのか?
一般的に、後から生まれた弟に対して、親も含めて周囲の関心が移ってしまう。
そのため先に生まれた側に「ひがみやっかみ」が発生しやすい。
「弟だけを可愛がっていた」というのはその「ひがみやっかみ」ではないのか?
「親のお金を引き出して使い込んでいる」というのも「かも知れない」のレベルである。
御両親から見て弟さんは御長男、相談者の姉は他家に嫁いで幾年月・・・。
長男と相談してお金を下し、何かに使ったとしても何の不自然さも無いが、
それを「使い込み」と断定する感覚の方が、不自然と言える。
事実関係が何もわからず、調べたくとも弟がコンタクトを拒否する本当の理由は、
長年の「ひがみやっかみ」にウンザリしているという可能性は無いか?
加藤先生が指摘する「怯え」とは、しつこい「ひがみやっかみ」に対するものではないか?
弟が姉を「お前」呼ばわりだったのなら、姉は弟を何と呼んでいたのだろうか?
それを聞いてみたい。

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