父は宗教、母は風俗、でも必死に生きる家族

【相談者】21歳女性(独身) 母と兄弟3人で暮らしている

今、派遣社員として週末だけ働いている。
劣悪な家庭環境で育って来たので、私も兄弟も社会生活が上手く行かない。
私が小学生の頃、父親が宗教にのめり込んでしまい、
会社にもあまり出勤しなくなってしまった。
その影響でリストラされ、その後父は鬱になり無職のまま。
5年前に母と離婚した。
母は、形式的なことは一通り何でも出来る。
様々な手続きでも、定められた期限を守りキチンとやれるのだが、
どうも他人の心が解らない性格という感じである。
母は今、普通の仕事では生活出来ないため、風俗の仕事をしている。
それから妹も私も、不登校がちになり、妹は今も不登校である。
特に私は高校時代荒れに荒れて、母に刃物で切り付けたり、
自殺未遂も何度かやっている。
弟はなんとか頑張っていたものの、最近学校生活に躓いて転校した。
私もまだ自立出来ていない、なんとかして人並みに幸せな生活がしたい。
友人など、周囲にいる人たちの中には、私ほど不幸な人は居ない為、
そういう人達との比較になってしまい、ネガティブな気持ちになる。
どうしたらこのネガティブな気持ちを切り替えて、
前向きに生きることが出来るようになるか、アドバイスが欲しい。

幼児教育研究 大原敬子先生の言葉

大原敬子先生

貴方は大変頭の良いお嬢さんです。
常に他人から好感を持たれるような、話し方ひとつにも、気遣いがある。
本当は喋りたくないような事を、淡々とそしてまとまりのある話が出来る。
お友達は皆恵まれていると言ったけど、
そもそも、貴方にとって「恵まれた環境」とはどんな環境ですか?
そこでやはり「ウ~ン・・・」となっちゃうでしょ、そんなものなんです。
「恵まれている」というのは観念論で、具体的にはハッキリとしない。
今の貴方の明るさは、自分で自分を鼓舞しているということ。
週末の仕事以外で目標を持ち、それに向かっての勉強とアルバイト探し、
そういうことを考えられるような環境に居るという事なんです。
そしてお母さんとの関係ですが、貴方が目標に向かって勉強するために、
週末以外の5日間、というものを貴方に与えています。
どうしようもないお母さんかも知れないけれど、子供が母親を求めている。
お母さんは今生きるために必死です。
そんなお母さんの背中を見て、貴方は育ったのです。
親子の絆は崩れていない、貴方はお母さんが好きだということを、
はっきりと認めるべきです。
お母さんのお陰で、今のしっかりとした貴方が出来た。
友達と会う時は、自分を負い目に見るのではなく、
「自分はこうして人生から強さを貰って生きて来た」と思って接しましょう
そうすれば、強がりではない、本当の明るさが出て来ます。

パーソナリティ  加藤諦三先生の言葉

加藤諦三先生

高校時代に大崩れして、自殺未遂までした貴方が、
少しずつ立ち直って来た。
友人関係もちゃんと維持出来ている。
普通ならこれ、滅茶苦茶になっていても不思議じゃありません。
「自分は不幸だった」と、不幸を強調した後でどう感じたか?
始めは何か誇らしいように感じていたが、今は逆に悲しくなると云うなら、
貴方はこの数年間で、立派に成長して来たということです。
不幸の強調は、内面攻撃性の間接的表現です。
あなたはこれまで、不幸というものを武器にして生きて来た。
しかし、今では不幸を強調すると、悲しくなると言いました。
不幸という武器を捨てたのですね、貴方はもう自立しています。
これからしっかり、今の場所で生きて下さい。

不幸を武器にしない、それが自立です

もう脱いだよ! 不幸の着ぐるみ

筆者が思うに
お父さんがこの調子じゃ、きっと養育費は上がって来ませんね。
だからお母さんは必死です、子供達のために・・・。
どうしようもないお母さんだという事ですが、
本当はどうしようもなく、愛おしいのではありませんか?
「何とかしたい」という焦りが、このお嬢さんを自立に導いたのかな。
中高年以上の相談が大半を占める中で、21歳の相談者はしっかり者だ。
「不幸を武器にする」という事に関して、筆者も反省すべき過去がある。
コミュニケーションが下手であったため、つい皆の前で黙り込む。
「自分は駄目人間だから」という自己卑下の態度で周囲を威嚇した。
どうだ、俺の人生だけが、こんなについていない、と。
下手であることの自己責任を回避して、運不運のせいにした。
駄目なら、駄目なままで他人と接していた方が、よほど楽だったのに。
「貴方が感じているように、他人は感じていない」。
加藤先生の著書を読みあさっているうちに、自分が馬鹿だと気が付いた。
さて、この相談者のお嬢さんが、立派に目標を達することと、
願わくばそれが、妹や弟にとって「先進導坑」となることを。
またお母さんが、安心して子供達と暮せる日が一日も早く来ることを。
僭越ながら、願うものである。

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