実父の懐に飛び込めない息子

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【相談者】64歳男性 父89歳 母93歳で他界 妻65歳

知り合いのタクシードライバーから紹介された女性(70歳位)に、
30万円必要だと云われ、融通したらしい。
高齢のため外出にはタクシーを利用し、そのドライバーが女性であったため、
話し相手にお丁度良いと言って、紹介された人であった。
父の家に頻繁に出入りしては、食事を作ったり、掃除洗濯など、
身の回りの世話をしてくれている。
女性は、今月中にお金を返すと言っていたそうだが、
父は、食事を作って貰うなど、お世話になっているので、
もうその30万の事はいい、などと言っている。
またその女性とは別の話ではあるが、
元々父は900万円近い預金を持っていたのだが、
何かと最近金使いが荒く、少しでも欲しいと思うと、何でも買ってしまう。
先日預金残高を見たら、250万に減っていた。
父は「お金が無くなったら、この家を売って生活する」などと言うため、
「家を売ったら、住まいはどうするのか?」と尋ねると、
まだ老人ホームへは行きたくない、などと言っている。
家を売ってしまうことについて、私も姉も、私の女房も心配している。
不動産売却の際、私共が関与出来ないものか、裁判所に相談したが、
手続が煩雑で、とても大変だと言われた。
今から申し込んでも処理に時間がかかり、その間にお金が無くなる。
そうすると、今なら本人名義なので、すぐに売りに出せてしまう。
70歳の女性が言うには、お金が有るうちは面倒を見るが、
お金が無くなってから、自分のお金を出してまでは面倒は見ないとのこと。
私達はもとより、この女性の出入りを良しとしておらず、
「もう出入りしないで欲しい」と頼んでも、聞き入れて貰えない。
これからどうしたら良いだろう?

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任意売却 競売版

弁護士 中川潤先生の言葉

お父さんは、歳の割にお元気とのことですが、
年齢相応の物忘れ等はあっても、痴呆が入っているわけでは無いのですね。
裁判所で相談された際、多分「成年後見」の話が出たと思いますが、
成年後見という制度は、痴呆などで常識的な判断すら何も出来ない人について、
放っておくと、何時誰に騙されるか判らないので、
信頼できる人を、後見人に着けるということなんです。
単に「金使いが荒いから」という理由だけでは、後見開始決定は出ません。
もっとドライに申し上げれば、お父さんが自身の資産をどう処分するかは、
全くお父さんの自由なのであって、そのお父さんにもしもの事があって、
相続する立場の人、また身元を引き受けて面倒を見る立場の人達が、
お父さんの行動を、法的に制限する手立ては何もありません。
「こういうわけだから、お金が無くならないように」と、
事を分けて話をしても、聞き入れて貰えないなら、もう放っておくしかない。
ということになってしまう。
将来的に資産が無くなってしまう事を、未然に防止するなら、
貴方自身がお父さんと同居するなり、引き取るなりして、面倒を見る。
そして、事実上お父さんのお金を管理する。
こういう腹を括る必要がある。
現在の負担の無い状態を維持しつつ、将来のリスクも無くすというのは、
2兎を追う行為で、その場合1兎をも得られない・・・ということ。
奥さんの協力も必要なので、家族でそのプライオリティーを検討の上、
すぐにでもお父さんを、四の五の言わさず連れて来る。
そういう行動が必要だ。

パーソナリティ 今井通子さんの言葉

今井通子さん

お父様はお元気でかつ、頑固でいらっしゃるようですので、
折衷案として、その女性とのお付き合いを認める形で、
その女性に月々幾らかの日当をお支払いし、面倒を見て貰う。
そのかわり、お父さんの状況を逐一報告してもらうようにする。
家を売る際も、独りでこっそりは出来ないでしょうから、
そういう兆候が見えたら、直ちに一報を入れて貰うようにする。
そのようにした方が、このケースでは利口かなと、思います。

頑固爺さんのカネ使いに、せがれの戦々恐々

筆者が思うに
決して将来の相続財産惜しさに云っているのでは無いと思うが、
このお父さん、若い時からこういう性格であったなら、多分家は建たない。
もう老い先短いと判断しているからこその浪費であろう。
70歳の女にあんまり貢ぐようなら、それは問題だ。
カネ目当ての女に入り浸られては、せがれだって堪ったものではない。
紹介者のタクシードライバーにも、文句を云う位の図太さが必要だ。
結局のところ、過剰浪費のツケは、このせがれ一家と姉に来る。
「やめてくれ」という筋合いは当然にあるはずだ。
カネ目当てで無いなら、今井先生の言うが如く、スパイになって貰う。
但し、30万の返済を免除されているなら、当面日当など要るまい。
元も重要なのは、この爺さんとその子供たちが、膝突き合わせる事。
「冗談じゃねえよ、家売って何処へ行くんだよ、俺んちか?」、
「じゃあ、こっちの言う事も聞いて貰うぞ」と。
この当たり前が出来ない所に、問題の本質があるはずだ。
話し相手が欲しかったら、やはりせがれ夫婦が引き受けるべきだった。
それをしないがための、「見せしめ」の浪費ではあるまいか?

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