自分が見えていない男では、再就職は望めず

【相談者】50歳女性 夫57歳 長男25歳 次男21歳

主人が3年前にリストラに遭い失職、毎日家に居る。
その前の3年間は海外赴任で、帰国して直に辞職した。
IT関連企業に勤めていたので、几帳面で真面目であったが。
それがきっかけで、人が変わってしまった。
何でも短期になり、面倒臭がる。
口を利くことさえ面倒そうで、大声で「嗚呼面倒臭い!」と、吐き捨てる。
また、こちらが真面目に話をしても、ヘラヘラしている。
子供に対しても些細な事でキレる。
なんでこんな事で、こんなに怒るのか? と思う程で、
私も最近夫の怒鳴り声を聞く度、心拍数が上がるようになってしまった。
とても大人と思えないこの態度を、なんとかできないか?
最初の2年間は再就職活動を行っていたが、
職種は選ぶ、給料は選ぶで、面接に行っても自分だけ喋って帰って来る始末。
こんな感じで、私から見ても使いずらそうな人物である。
ことらの接し方で、変わる方法でもあれば教えて欲しい。

弁護士 中川潤先生の言葉

今どん底なんだろうね、御主人。
有能で、ポジションさえあれば仕事はこなせるのに、
なんオレが職を追われねばならないのだ・・・と。
今更開業せよとは言わないが、発想の転換が出来れば何とかなると思うが、
それが出来ずに、もう諦めて家に居るだけになってしまった。
失礼な事聞きますが、奥さん離婚したいなんて思ってませんか?

【再び相談者】
実は離婚した方が良いかも知れないと思っている。
謂われないことで怒鳴られ、こちらも精神的に追い詰められている。
その度に、私も主人が好きで一緒になったのだからと、考え直すが、
また怒鳴られて、また嫌になって、その繰り返しである。

【再び中川先生】
決して御主人の事が嫌いなわけでは無い、昔のイメージもあるし。
昔のような人に戻ってくれれば、それが一番良い事だと思っている。
がしかし、それはハッキリ言って無理です。
それから、「私より家に多く居るのだから、もっと家事を」、
というのは、御主人の心の傷を拡げて、塩を揉み込むようなもの。
今御主人は特異な状況下にある。
貴方のストレスを回避するために、時間を置くなどするしかない。
私はそのように思う。

パーソナリティ 今井通子さんの言葉

今井通子さん

御主人の態度を逆に貴方がやってみたら?
傷付くようなことを云われたときにも、ヘラヘラと対応する。
そんなことを続ければ、御主人も気付くのではないか。
「リストラされたのは、会社のせいで、家族のせいでは無い」。
「俺は家族に何時までこんな態度を取っているのか?」と。
自分も家族のために何かしよう、という方向に変わってくるまで、
その間待てるかどうか、ということではないでしょうか。

会社が唄う「音痴な蛍の光」 リストラ

筆者が思うに
失礼ながら、中川先生は今回ミスキャストであった。
法律の話ではなく、人間関係の機微については、今井さんが数枚上手だった。
IT業界というのは、私の知る限りでも「ブラック度」の高い業界だ。
建設業界に次いで、「元受け下請け」構造が下方に長く伸びて、
仕事の「補給線」が断たれれば、社員も下請けもろともゴミ箱行きである。
忙しくプロジェクトが回っているうちは、深夜までコキ使い、
「さあ、今年で契約が満了する」となれば、くす玉を割られて「蛍の光」。
人をこんな使い方しかしないのは、「米国流」を輸入したからだ。
もともと、リストラというのは米国など、「白人社会」の代物で、
皆で助け合い、生涯ひとつの職場でキャリアを磨く日本の文化にそぐわない。
どこぞの経済学者が提唱した「グローバリズム」の悪用である。
この相談者や、その御主人のように、苦しんでいる人は膨大な数だろう。
自暴自棄になっている御主人に「同じような態度で返す」とは、
妻が「鏡」となって、自らの姿を投影させよということだ。
この御主人は、まさに今自分の姿を映す鏡が必要な時だ。

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