挫折を避けて器用に生きる、それが最大の挫折

【相談者】23歳男性(独身 大学院生)独り暮らし 姉25歳

周囲の人達に比べて、自分は生きるのが下手で不器用である。
何かひとつ身に着けようと、大学院で合唱部に入ったが、
やはり自分だけがどう見ても上達が遅い。
これまでまともに交際した女性も居らず、独りぼっちである。
23歳にもなって、恋愛経験が一度も無いことは異常であると思える。
高校時代から、何でも話せる友人が1人居るが、親友と呼べるほどのものか疑問だ。
何でも器用にこなし、恋人遍歴も沢山ある人が大多数なのに、
どうして自分はこんなに何も出来ないのだろう?
思い出してみると、学校生活の中でも自分は大多数の人達から嫌われていた。
何故嫌われてしまうのか、その原因が自分の何なのかが解らない。
どうすればもっと器用に生きられるだろう。

メンタルトレーナー 田中ウルヴェ京先生の言葉

田中ウルヴェ京先生

まず定義をハッキリさせましょう。
「生きるのが不器用な人」とは、具体的にどんな人か? 
五つ位上げてみて下さい。
手先が不器用、コミュニケーションが下手、運動が出来ない。
では「上手くいってる人」とは貴方から見てどんな人? 
じゃあこれも3つ上げてみて。
何事も上達が早い人、短期間で恋人が出来る人、大きな挫折が無い人。
改めて聞きますが、後者の3つ、貴方本当に欲しいですか?
私はオリンピックに出たことが有り、その後スポーツ心理学を学びましたが、
その視点から申し上げれば、仕事が上手くいって周囲から尊敬される人というのは、
その仕事をマスターするために、長期間苦労して来た人で有り、
恋愛においては、辛く悲しい思いを沢山した人だと思います。
一言で申し上げれば、人生の山と谷の両方経験した人が、幅のある人ということです。
貴方は人生の山と谷のうち、谷しか経験が無いように感じるのですね。
その谷を越えた後に経験したことが、「山」なんだって、解りますよね。
何故ならそれを「谷」だと気づいて居られるからです。
もうひとつ、貴方は不器用であるが故の「逆境対処能力」が備わっているはずです。
それを忘れておられるようですし、それを魅力に感じないのが勿体ないです。
ものの見方を改める、他視点から視てみる必要があります。
谷を思い出せれば、その後の山も思い出して下さい。
そして、あくまでも「自分」を軸にした努力をして下さい。

パーソナリティ 加藤諦三先生の言葉

ポイントは「違った視点から眺める」こと。
恋人がすぐ出来れば良いのか? 
とか、また挫折しない人生なんて最悪です。
若い人が経験を積むことによって、人格の幅とか、視野が広がるのも、
みんな挫折しているからです。
挫折の無い人生は、嘘の人生です。
挫折は幸せになるための絶対条件です。
貴方は基本から間違っています。
従って、物事を見る視点を全部変えなければ駄目です。

実際の感情と、認識された感情とは、全く別のものです

谷だけの人生も、山だけの人生も存在しない

筆者が思うに
天気予報の天気図を注意深く眺めていると、不思議なことに気が付く。
同じ1000hPaという気圧の線が、南の海上では高気圧、
シベリア付近では低気圧になっている。
これは「周囲に比べて」高ければ高気圧、低ければ低気圧という意味である。
風は気圧の高い方から低い方へと吹いている、ちゃんと辻褄も合っている。
「谷があるから尾根がある」ということは、登山家でなくとも理解できるだろう。
人生もこれと同じ、とは言わないが、少なくとも「俺の人生は谷だけ」はあり得ない。
何処から眺めて「谷」だと言っているのだ、
というのが、京先生の叱咤激励であった。(やや苦しそうだったが (^^;)
要するに日本では、「富士山頂から眺める山」はどれも低い、ということ。
別の視点から眺めるとは、こんなことであろう。
それにしても気になるのは、「器用に立ち回る人生」にこの男性は憧れているのか?
挫折に挫折を繰り返し、肩に雪を積もらせた「高倉健」さんの後姿を見て、
この男性は「惨めな男」と思うのだろうか?
世の全ての男性が憧れた、と云って過言でない、噛みしめるような男の人生。
もっとも健さんは常々「俺はあんなに不器用じゃねえよ」と云っていたらしいが。

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